遠い遠い、むかし。
フレイアという名の女神がいました。
彼女の歌声は、命のみなもと。
はじまりの魔法。
フレイアはその魔法で、小さな世界を作りました。
生まれたての世界に、彼女の歌声がやさしく響きます。
フレイアの歌声は、
干からびた大地にとけて海になりました。
海の中では魚が泳ぎをきそい、
あたりに飛んだ水が森を育てます。
森には鳥が集まり、
落ちた羽は花となって咲き乱れました。
甘くやわらかな香りがただよい、
蝶がひらひらと世界を彩ります。
そこに舞い降りた女神、フレイア。
彼女のまわりにはいのちあるものたちがつどい、
安らかにまどろみます。
夜の闇に月が満ちても、フレイアは歌い続けました。
彼女のかなでる歌声にさそわれて、
世界はつねに新たな芽吹きにあふれています。


